圧着端子とは

端子、コネクタの導体部とケーブルとを接続する方法にはいくつかの方法がありますが、現在主流の手法が「圧着」です。
ケーブルと端子を加圧、塑性変形させることで、機械的・電気的な接続をします。
この手法でケーブルと接続される端子を「圧着端子」と呼びます。

圧着端子の加工、圧着工程

圧着端子の半円筒状の構造部にケーブルが挿入されたあと、それぞれの圧着端子に合わせて設計された工具・設備を用いて加圧されます。
規定された形状まで押しつぶされた端子とケーブルは塑性変形し、その反力・残留応力によって機械的・電気的に強固に接続します。
下図は、ローゼンバーガーの車載用同軸コネクタ HFM®のプラグ端子での圧着工程の示しています。

ケーブルと端子を一緒に押しつぶして接合させる単純な仕組みですが、その圧着の形状は上述断面図の寸法の他、ツール形状や圧着時の押圧などにより厳密に管理されます。
また、電線のサイズや素線のタイプによっても、適切な圧着の形状は変わってきます。

良好で高信頼性の圧着品質のためには、使用するケーブルに合わせた適切な圧着端子を選定し、正規の設備で、メーカー推奨値に沿った適切な圧着処理が重要です。

ローゼンバーガーでは電線種に合わせた種々の圧着端子を提供し、それぞれに対して機械的・電気的な評価を行って圧着形状に落とし込んでいます。

ハーネスメーカー様には組立説明書 (Assembly instruction)として組立後寸法含めた詳細情報を提供しております。

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監修者

1990年~車載アンテナメーカーである株式会社ヨコオに入社。衛星通信機器の電気設計及びセラミックアンテナ及びフィルターの設計に従事し、その後車載通信機器事業部の電気設計管理職となり主に車載アンテナの開発を遂行。2018年~高周波コネクタ製品のトップシェアメーカーであるローゼンバーガーの日本法人であるローゼンバーガー・オートモーティブ・ジャパン合同会社に転職し、車載通信機器の開発で培った知識を生かし、マネージャーとして各OEM及びTier1へ製品の市場導入サポートを行っています。

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