高速データ通信で使われる「PAM4通信」とは?

PAM4(Pulse Amplitude Modulation 4-level)は、高速データ通信で使われる変調方式の一つです。
簡単に言うと、1つのシンボルで2ビットの情報を送るために、4つの異なる電圧レベルを使う方式になります。

高速通信(25Gbps以上)でNRZで帯域を上げると信号品質が悪化してしまいますが、PAM4は帯域を増やさずに
データレートを上げることが可能であり、 主に Ethernet (100GBASE-SR4, 400GBASE)、PCIe Gen6、SerDesなどで
使われています。

PAM4の基本概念

従来のNRZ(Non-Return-to-Zero)は 2レベル(0と1) で1ビットを表現。
PAM4は 4レベル(例えば -3, -1, +1, +3)を使い、1シンボルで2ビットを表現。
これにより、同じシンボルレートでデータレートを2倍にできます。

右図にて NRZ と PAM4 の違いを視覚化してみます:

・NRZ(上段)
 2レベル(0と1)で信号を表現
 1シンボル = 1ビット
 波形はシンプルですが、帯域を増やさないと高速化できません。
・PAM4(下段)
 4レベル(-3, -1, +1, +3)で信号を表現
 1シンボル = 2ビット
 同じシンボルレートでデータレートを2倍にできますが、
 レベル間隔が狭くなるためノイズに弱くなるという弱点があります。

ローゼンバーガーでは、各通信プロトコルのIC及びチップセットメーカーと協業し通信性能に対する確認を積極的に行っており、推奨コネクタとして各社評価用基板へ搭載されています。

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監修者

1990年~車載アンテナメーカーである株式会社ヨコオに入社。衛星通信機器の電気設計及びセラミックアンテナ及びフィルターの設計に従事し、その後車載通信機器事業部の電気設計管理職となり主に車載アンテナの開発を遂行。2018年~高周波コネクタ製品のトップシェアメーカーであるローゼンバーガーの日本法人であるローゼンバーガー・オートモーティブ・ジャパン合同会社に転職し、車載通信機器の開発で培った知識を生かし、マネージャーとして各OEM及びTier1へ製品の市場導入サポートを行っています。

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